クローズ　エルミタージュ

コンビエ家のローヌにおけるルーツは1936年に遡り、現当主ローランの祖父カミーユ・コンビエが3ヘクタールの葡萄畑と4ヘクタールのアプリコット畑を購入した事が起源。1970年にはローランの両親が当時フランスにおける有機農業の先駆者としていち早くビオロジック農法へ転換し、時には失敗を教訓としながら自然環境への配慮と果実の質を高めることを重視し独学で土地を耕し続ける。長年に渡り収穫した葡萄の大半は地元協同組合へ販売していたが、やがて息子ローランの代となり1990年に当時5ヘクタールの葡萄畑と15ヘクタールの果樹畑を所有していた生産者を引き継ぐ機会に恵まれ、ワインの元詰めへ舵を切る事を決意し醸造設備を建築。その後徐々に拡大しクローズ・エルミタージュ全域に25haを所有。現在はローランの息子達ジュリアンとダヴィッドが加わり、新たな技術と情熱を持ち込みドメーヌの中心的役割を担っている。

ドメーヌ・コンビエでは優れたワインとはテロワールを忠実に尊重した葡萄畑での作業の成果である、と信じており醸造に於いてはシンプルかつ緻密。バランスの取れた葡萄だけが調和の取れた深みのあるフレッシュで繊細なワインを産み出すという信念のもと醸造には一切の人工的な手法はなく、過度の抽出は行わない。「偉大なワインは若いうちは厳格で閉じていると良く言われますが信じていません。私たちは若いうちから魅力的で美味しく飲めるワインを好みます。そして偉大なブルゴーニュのピノ・ノワールが表す各キュヴェの個性を保ちながらも豊かなアロマ、繊細な果実味、率直さをを魔法のようだと感じており、私たちのワインもそうありたいと思っています」と語る。AB認証、「メイユール・ヴァン・ド・フランス」2つ星生産者。